2015年06月29日

新装版「魔術はささやく」

魔術はささやく1.jpg
ギキーーィィイイ(ブレーキの音)
ドッカーン(追突)
ウィーーーーウィーーー(パトカーのサイレン)
時折街でおきる悲惨な事件。
魔術はささやく2.jpg
しかし、この若い女性は何故信号を無視して車の前に飛び出したのだろう?
何者かに追われていたのだろうか?
視線を左にずらすとガード下の壁に魔術師のような影が、、、。
もしかして魔術師がいて彼女に何かをささやいたのだろうか?
もしそうだとしたら何の理由で?
何が目的で?
魔術はささやく3.jpg
1989年に出版された「魔術はささやく」の新潮文庫新装版が出来ました。
今から25年前、宮部みゆきさんがまだ20代の頃の作品ですが複雑な構成といい、
緻密な細部の描き込みといい、まさに今の「ソロモンの偽証」などのミステリー小説の原点という作品です。
デザインは新潮社装幀室の児玉裕子さん。
今回は昭和に書かれた作品という事もあり絵柄もデザインも若干レトロな感じを意識しています。
魔術はささやく4.jpg
帯も4色+特色の五色刷で背の文字が手書きだったりと凝った作りになっています。
どうぞ、本屋さんで手に取ってお確かめ下さい。
img_0.jpg
さて、話が脱線しますがこの写真を見て下さい。
なんか、有楽町や新橋に比べると道が広いし文字も読み慣れない?
そうこれはベルリンの高架下なのですが、実はあの日比谷あたりの高架下は
ドイツのデザインを模したのか実際ドイツ人が設計したか?という話を以前聞きました。
そう言えばあそこって昔からドイツビアホールがあったりしますよね。
images-1.jpg
01678032202.jpg
また、東京駅はアムステルダム駅と印象が近いし東京のモダン建築とかレトロ物件と言われるものは
どこかヨーロッパの匂いがしますね。

最後に色を塗っている時思った単純な疑問。
赤信号、黄信号、青信号って言うけど正確には青というよりエメラルドグリーン信号ですよね。笑。
posted by 新策論 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月05日

ドクター・スリープ

 スティーヴン・キングの新刊「ドクター・スリープ」がいよいよ来週6/11より本屋さんに並び始めます。
あの名作「シャイニング」の続編という事もあって首を長くして待っていらっしゃる方も多いようです。
キングファンでない方でも「ああシャイニングって原作は読んだ事無いけど昔ビデオで見たな」って方は多いかと思います。
あのキューブリック監督による映画の中でホテルの廊下を三輪車に乗って走って、双子の少女の幻に出くわしていたダニー坊やが、あれから三十数年の時を経て立派な?大人になって帰って来ます。
 立派な、の後に何故「?」が付くかというと、まずシャイニング(かがやき)という世間の健全な人間には備わっていない特殊な能力を持って生きて行かねばならぬ状況にある事。
そして、やはりというか父ジャックゆずりのアルコール中毒は避けられない体質であった事。
シャイニングでは父ジャックの強烈なキャラ(酒飲み、時に癇癪)が印象的でしたが、あの男と母ウェンディーの間に生まれたダニー。
今ではホスピスの職員として、老いた者を穏やかに大いなる眠り(スリープ)につかせる不思議な男として「ドクター・スリープ」と呼ばれています。
ドクター・スリープ統合_小.jpg
さて、カバー絵は山の頂きに立つ今はなき呪われたホテルの背後に月が昇り、その光りに照らし出された子供達(ミニ機関車ヘレン・リヴィントン号に乗っている)を描いていますが、光りとか輝きを描く事は同時に闇を深く描き込む事になります。
西欧では光りと闇のコントラストを用いた絵画のスタイルを「テネブリズム」と呼び、またこのような明暗法(陰影法)のテクニックの事をキアロスクーロ(Chiaroscuro)と呼びます。
「卵」と言ったら日本人は頭の中にすっと線で描かれた楕円を思い浮かべるかもしれません。ものの存在を輪廓線的に漫画的に捉えがちですよね。
でも、古くから遠近法などが普及し物事を3Dで捉える国では、卵と言ったら黒いバックにぼおっと白い球体が浮かび上がる様を想像するのかもしれません、写楽が描いた役者絵とフェルメールが描いた青いターバンの少女なんかを想像してみると対象的ですよね。

話が脱線しましたが、夜の闇が深ければ深い程月の光りとか朝日の輝きが眩しいように、我々は世界を対比で捉えているかと思います。
光りを描くには闇を、闇を描くには光りを、そして、「善」を描くには当然「悪」を描き込む事になるわけです。
物語は後半、ダニーと同じ様なかがやきの能力を持つ少女アブラと共に、かがやきを持つ子供達を餌食にして生きながらえている闇の勢力との戦いに雪崩れ込みます。
強力なかがやき(シャイニン)とどす黒い闇の対比、、、。

ドクター・スリープ5.jpg
デザインは文春デザイン室の石崎健太郎さん、いつもながらの大胆かつ繊細な仕事。細部まで神経の行き届いた造本。帯はウェブでご覧になるとクリーム色の印刷に見えますが、実際はカフェラテ色のクラフト紙を使っています。カバー印刷も以前のようなつるっとした感触から、ややざらっとした手触りに仕上がっています。
また、扉にもお楽しみな手触りが、、、、。
ドクター・スリープ4.jpg
この内容、重量で定価は(本体1800円+税 )です。ぜひ、本屋さんで手にとってお確かめ下さい。

最後に絵を描いてる最中なんどか再生した歌。キングが「シャイニング」を描く際に着想源になったと言われている(ほんとはどうか知りませんよ)ジョン・レノンの「インスタント・カルマ」をお聞き下さい。

「Well we all shine on Like the moon and the stars and the sun」
「そうさ、僕等みなかがやいている、月のように、星のように、太陽のように!!」
posted by 新策論 at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月19日

原画展いよいよ。

いよいよ明日(というか今日)から原画展が始まります。
原画展1.jpg
神楽坂の古い洋館を改造したアユミギャラリー。クリスマスモードで皆様をお待ちしてます。
原画展3.jpg
原画と一緒に展示してある文庫本は元通りに返して頂ければ立ち読み可です(笑)
なお、フライヤーではお伝えしてなかったのですが、初日19日の午後6時から9時までささやかなパーティーというか飲み会を致します。どうぞお気軽にお立ち寄り下さい。
原画展4.jpg
また、ギャラリーのご好意により最終日の24日のクリスマスイヴにも午後6時から9時までもささやかな
パーティー行います。こちらもお気軽にご参加下さい。
会場BGM.jpg
ちなみに会場BGMのプレイリストです。
では、皆様お待ちしてます!
posted by 新策論 at 02:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月17日

原画展カタログ

明後日の19日から24日まで神楽坂アユミギャラリーで開催する原画展のカタログが出来上がりました。
A4サイズで30ページ。
表紙の紙はヴァンヌーボー195kgを使用。高精細280線で印刷しました。
原画展カタログ1.jpg
本文部分の紙も同じくヴァンヌーボー135kgを使用。
原画とパンフ2.jpg
原画と比べてもかなりの再現度です。
原画展カタログ.3.jpg
こらは、文庫本と比べたところです。かなりの迫力です。
原画展カタログ.4.jpg
時代物はこんな感じ。
原画展カタログ.5.jpg
ファンタジー小説の挿絵もたくさん掲載しました。
デザインは新潮社装幀室の黒田貴さん。
定価は税込みで1000円です。
是非、会場で手に取ってご覧下さい。
posted by 新策論 at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月10日

原画展フライヤー

19日から始まる原画展のフライヤーが出来ました。
原画展フライヤー1.jpg
三つ折りの葉書サイズで広げるとこんな感じ。
原画展フライヤー3.jpg
裏はこんなかんじです。
原画展フライヤー2.jpg
デザインは新潮社装幀室の児玉裕子さん。
単行本のカバーによく使っているミスターBという紙に印刷しました。
知人のところには発送済みですが、もし、欲しい人がいたらメールでご住所を知らせてくだされば発送します。
posted by 新策論 at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月03日

原画展

12月19日からクリスマスイヴの24日までの六日間原画展を開催します。
「藤田新策が描く宮部みゆきの世界」と題して
1992年に始めて描いた「火車」の単行本のカバー絵から、
最新刊の文庫版「ソロモンの偽証(全6巻)」の原画まで、挿絵なども含めて約50点を展示致します。
原画展DM表.jpg
原画展DM裏.jpg
場所は神楽坂のアユミギャラリーという所で新潮社の倉庫をリノベーションして近頃オープンした商用施設
La Kaguの早稲田通りを隔てた向かい側です。
師走の慌ただしい時期ではありますがこの機会に散歩がてらに楽しんで頂けたら幸いです。
なお、原画展についての情報は引き続きこのブログでお伝えして行こうと思いますので時々ご覧下さい。
posted by 新策論 at 14:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月25日

ソロモンの偽証第一部 事件

宮部みゆきさんの文庫版「ソロモンの偽証」第一部「事件」が今週から本屋さんに並び始めます。
ソロモンの偽証第一部事件-下がきB.jpg
「ソロモンの偽証っどんな意味なんだろう?」って大人でも少し考えさせられるタイトルですが、お話の入り口はいたってシンプル
あたりデータ/ソロモン1.jpg
クリスマスの夜に一人の少年が中学校の屋上から転落するのですが、、、。
ソロモン1.jpg
さて、それは「殺人か。」「自殺か。」
今回の第一部が文庫で二冊なのですが、まだまだ物語の入り口です。
転落死した生徒は不登校だったので自殺と片付けられますが、「同級生によって突き落とされる現場を目撃した」という告発する手紙が届き、また過剰報道によって学校、保護者の間に混乱が広がり、公然と犯人探しが始まります、、、。
ソロモン2.jpg
デザインは新潮社装幀室の児玉裕子さん。

そして、大人達の曖昧な追求に業を煮やした
同級生達が事件を解明しようと立ち上がる
第二部「決意」の二冊が九月末に発売されます。

そして、ついに学校で法廷を開かれるようになる
第三部「法廷」の二冊が十月末に発売されます。

三ヶ月にわたり計六冊の超大作となりますが、暑さも峠を越した晩夏から秋に向かう季節。
是非「ソロモンの偽証」をお楽しみ下さい。
そして、多くの人が読み終わるであろう2015年春には映画版「ソロモンの偽証」が公開される予定です。
是非そちらもお楽しみに。




posted by 新策論 at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月04日

グリーン・マイル

スティーヴン・キングの新装版グリーン・マイルが来週から本屋さんに並び始めます。
グリーンマイル下がき低解像度.jpg
17年の時を経ての異なる版元からの出版という事もあり、今までのホラーの帝王という路線とはちょっと違った、家族や友人に朗読したくなるような「大人の為のおとぎ話」みたいなテイストに仕上げました。
お話の中で展開される「奇跡」とか「魔法」というものに対する感じ方も17年前と、ハリーポッターなどのファンタジーを通過した今では若干違うのではないか?なんて思ったりします。
そう言う意味でも昔読んだ方にも再度楽しんで頂けると嬉しいです。
「グリーン・マイル」装画.jpg
カバーで展開されているのは看守と囚人との会話の中に出て来るフロリダにあると言われる
想像上の街マウスヴィル。
そこにあるマウスヴィル・オールスターズ・サーカス(グリーン・マイルに現れた曲芸鼠ミスター・ジングルスが活躍する事になるという「ねずみ大サーカス!」)
と、まあ、説明はこのくらいにして是非本屋さんで手に取って、そしてお楽しみ下さい。
グリーンマイル2.jpg
デザインは名久井直子さん。外国の小さな絵本を手にした時のようなどこか懐かしい感触。
グリーンマイル3.jpg
さて、昨年のキング本11/22/63にはアメリカのストレンジな飲料水ルートビアが登場しましたが、
グリーン・マイルの曲芸鼠ミスター・ジングルスが好んでかりかり齧るのがミントキャンディー。
読書を盛り上げる小道具として味わってみては、、、、(笑)。




posted by 新策論 at 11:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月05日

UNDER THE DOME

スティーヴン・キングの「UNDER THE DOME」文庫版が今週末から本屋さんに並び始めます。
Under ・The・Domeデッサン2.jpg
単行本で発売された時は上下本で二冊でしたが文庫では四冊となりますので、今回は建築で言うところの増築案とでも言いますか。物語の終盤を描く事になる訳ですが、どこまで表紙で説明するか?が難しいところ、、、。
無論キングの小説ですから「村の人々はドームの中で末永く幸せに暮らしたとさ、、、」みたいな結末は想像出来ない事は言うまでも有りませんが、描きすぎたらネタバレで叱られる。
Under ・The・Domeカラー2.jpg
そんな訳で「森の奥で何かの異変が起き、虫眼鏡にあぶり出された蟻のように鳥や鹿達が逃げ惑う」
みたいなシチュエーションを描いてみました。
動物は犬だったり牛だったりでも良い訳ですが、ふと「美しい鹿の死」というチャコの小説を思い出したのでした。
メダカを泳がせた丸い金魚鉢を電子レンジに入れたらみたいなちょっと残酷な状態も想像しながら、、、、。

燃え盛るようにヒートアップするドーム内で死が間近の少女にこんな言葉を投げかけるシーンがあります。
「さあ、目をお閉じなさい。つぎに目を開けた時には、あなたは冷たい川の水に足をひたしてるわ」

つぎに目を開けた時、あなたは『冷たい水を口にする』、のではなく『冷たい川の水に足をひたしてる』という
ところがいかにも「IT」で子供達がダムを作ったシーンを描き出したキングっぽいなと感心したのでした(笑)
アンダー・ザ・ドーム1.jpg
そんなわけで「ドームでせき止められたダム」の1,2巻と「暑い森」の3,4巻並べるとポコポコと夫婦茶碗をふせた様。→二つの頂き→ツイン・ピークス→ばりに面白いアンダー・ザ・ドームTV連続ドラマhttp://www.dlife.jp/underthedome/と一緒にお楽しみ下さい。
King 祭り.jpg

それから、ケネディー暗殺の「11/22/63」から半世紀後の「11/22/13」がいよいよ迫って来ましたね。
こちらのほうは例えばBS世界のドキュメンタリー「シリーズ ケネディの悲劇から50年」http://www.nhk.or.jp/wdoc/yotei/index.html?week=20131111と一緒に読まれると
より深い感動が得られるかも知れません。
11月11日 「ダラスより速報 午後1時JFK死す。
11月12日 強硬派との対立
11月13日 キューバ危機
ま、とにかく秋の夜長をスティーヴン・キングでお楽しみ下さい、。


posted by 新策論 at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月11日

Time Travel Is Tricky!

スティーヴン・キングの新刊「11/22/63」が今週末から本屋さんに並び始めます。
11-22-63本番用下書き.jpg
 高校教師のジェイクはアルズダイナーのオーナー、アルから過去へと通じる秘密の穴を教えられる。
そしてその穴を通って過去へ行き、ある事を成し遂げて欲しいと命じられる。ある事とは「1963年の11月22日に起きたあの惨事、ケネディー暗殺を阻止して欲しい」というミッションだった。
11-22-63完成.jpg
異界への入り口と言えば「アリスの兎の穴」を思い起こす人も多いだろうが、ジェイクが「Al'sの兎の穴から」迷い込んだ過去。そこでは58年型のプリマスフューリーが待ち受け、ボンネット型のスクールバスが走り、果物屋で飲んだルートビアは今のより全然甘く濃かった。
そこは、アリスのワンダーランドならぬキングのワンダーランド、と、でも言おうか、、、。
63-3.jpg
 デザインは文春デザイン室の石崎健太郎さん。大胆かつ細部まで神経の行き届いた仕事ぶりです。
では皆様秋の夜長を、いざ、時間旅行へ! !
posted by 新策論 at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする