2017年09月27日

ファインダーズ・キーパーズ

うろ覚えの記憶などと良く言いますが、この「うろ」という言葉を検索すると「空・虚・中が空っぽになっている所。ほら穴。うつろ」とあります。
ファインダーズキーパーズ(下書き).jpg
さて、今回は画面右側の大きな樹の足元にポッカリと真っ暗なウロが描かれておりますが、一体ここに何がいる(ある)のでしょう?
昔からのキングファンならばすぐに『IT』などを連想するでしょう。
村上春樹ファンなら『ヤミクロ』とか『リトルピープル』なんかを思い浮かべるかもしれませんね。
ただ、今回の小説はホラーとかダークファンタジーの類ではなく純粋なミステリーです。
 「ファインダーズ・キーパーズ」は昨年出たキング初のミステリー小説にしてエドガー賞を受賞した「ミスター・メルセデス」の続き。
警察を退職した刑事ホッジスが活躍するホッジス・トリロジー(ホッジス三部作)の真ん中にあたるもので、ファインダーズ・キーパーズとはホッジス、ホリー、ジェロームのデコボココンビが開業した探偵事務所の名前なのです。
ファインダーズ・キーパーズWEB用.jpg 
簡単に内容を説明しますと、前回のミスター・メルセデスでは早朝、職を求めてハローワークの様なところに並ぶ人達の列にグレーのメルセデスが突っ込んで多くの死者とけが人を出しました。
その時、足に大怪我をおった中年男の子供達がここに描かれたお兄ちゃんピートと妹ティナです。
ただ二人の父親は無職。しかも怪我をしているわけですから家の経済状況はかなりきびしくて、何かというと夫婦喧嘩が絶えません、、、。
 そこで、エキサイトする喧嘩の様子をなるべく聞かせまいという気配りから、
兄は家の近くの空き地に妹を散歩に誘い、小川に石を投げたりして時間を潰し、喧嘩が収まった頃合いを図って家に帰るようにしているのですが、
そんなある日、空き地の大きな樹の根元のウロの中に何かを発見します。
中を覗きこむと、そこには古いトランクが、、、。
開けると中からは結構な額の札束が、、、と、まあ、ここまでは想像の範囲内かもしれませんが、
札束と一緒にモレスキンというイタリア製のノートが大量に。
中には手書き文字がびっしり、、、。
自分の部屋でこっそり読んでみると面白いのですが、
これが、なんと学校で使う教科書に載ってる様な、俗世を離れて隠遁生活を送っていた老作家(どこかサリンジャーを連想させる)の未発表原稿だったのです。
ただ、このトランクは殺人犯が老作家を殺害し盗み出してこっそり隠していたもの。
後半はそいつの魔の手が幼い兄妹に忍び寄り。
そこに、ファインダーズ・キーパーズ探偵社の面々が絡んでくるのですが、、、、。
個人的には少年が通っている学校の文学の先生の授業がかなり面白かった。
ヒッピー崩れの服装をしてハイテンション。
キング読者ならば多分ご存知であろうブローティガン、カーバー、ボネガットなどの懐かしい名前も
沢山登場し、思わず本棚の方を振り返ったり、、、。
IMG_9884.JPG
とにかく読書の秋には超オすすめの作品です。
ファインダーズ・キーパーズWEB様2.jpg
デザインは石崎健太郎さん。
お値段な上下巻各千八百円+税。
都内書店では今晩あたりから並んでる様です。
どうかお手にとってお確かめください。

posted by 新策論 at 20:30| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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