2012年06月27日

淋しい狩人

宮部みゆきさんの連作短編集「淋しい狩人」新装版のイラストレーション。
淋しい狩人.jpg
まず、お題はと言えば、「何処の町にでもありそうな雑居ビルの一階にある古本屋。店主の老人。そして店を手伝っている孫の高校生」
昭和初期の精神病院でもなく、明治のレトロホテルでもなく、ごくありふれた現代の古本屋を描かねばならないのだが、こういうお題はけっこう難易度が高い。例えばパリとかプラハなんかに旅行して、なにげに撮った写真でも雑誌のカットに使えそうなお洒落なものに仕上がったりするのに、その辺の商店街を絵にするのってけっこう難しいのと同じで、何処にもありそうな平凡な風景をなんとか鑑賞にあたいするものにするにはそれなりの工夫がいる。
たなべ書店.jpg
作中に登場する下町のたなべ書店は現存するもので、実はこんな外観なのだが、ちょっと横長で画面に収まりづらい。そこで実際近所の古本屋を何件か廻って写真を撮って参考にしながら、アングルやライティングを考えた。
淋しい狩人2.jpg
いろいろ考えたあげく、夕暮れの灯りを灯した時間帯。迎え側のビルから見下ろしたようなアングルに決めた。
「ちょっと雨が降りそうだから表のワゴンに積んだ本を店内に入れようか、」というような演出です。
同時に発売された「英雄の書」上下巻がなんか店頭で派手な展開になってる様ですが、こちらも渋いハートウォーミングなおはなし。忘れないようヨロシクお願いしますね。




posted by 新策論 at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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